目次オリジナル・プリント基板の製作





プリント基板を作成するのには以下のような道具が必要となります。
プリント基板を作成する方法はここで紹介する方法以外にもあります。

使用する道具および材料
ポジ感光基板プリント基板の銅箔に紫外線によって性質が変化する材料が塗ってあり、透明または半透明のフィルムにマスクパターンを描き、それをポジ感光基板に重ねて紫外線に当てると、紫外線が当たった部分が変質します。紫外線を当て終わったポジ感光基板を現像液に入れると、紫外線が当たった部分は現像液に溶け、当たらない部分は溶けません。現像液に溶けなかった部分はエッチングのマスクパターンとして残り、エッチング液にも溶けません。
現像材ポジ感光基板の紫外線が当たった部分の感光剤を溶かします。
マスクパターン透明なシートにマジックで描いても良いのですが、私の場合「Visio」というソフトウェアでパターン図を描き、OHP用のシートにプリントして使用しています。
紫外線露光器 蛍光灯スタンドを使用してもできます。
ただ、露光時間が20分位掛かるので、ついつい忘れがちな私はタイマー付きの紫外線露光器(タイマー付き蛍光灯)を作りました。
クランプ紫外線露光器でポジ感光基板に紫外線を当てるときに基板とマスクパターンが密着するように押さえる道具です。
レジスト・ペン マスクパターンの補修に使います。
黒いマジックインクの一種です。
噴流式エッチング装置 マスクパターンの描かれたプリント基板の不要な銅部分を溶かす(エッチング)ための装置です。
このような装置でなくても、写真の現像などに使用するパレットなど、皿上の器にエッチング液を入れて溶かしてもかまいません。
石英管ヒーター エッチング液の温度を40〜43℃に上げるヒーターです。液の温度が高い方が銅は早く溶けます。
45℃以上には上げてはいけないようです。液が変質してしまうのか、エッチング装置がもたないのか分かりません。
エッチング液 銅を溶かす溶液です。塩化第二鉄の溶液です。
以前は薬屋さんで塩化第二鉄の結晶を買い、お湯に溶かして使用しましたが、今は、溶液になったエッチング液を使用しています。この方が手間要らずです。
レジスト希釈液エッチングの終わったプリント基板のマスクパターンを除去するのに使います。
ミニドリル 部品のリード線を通す穴を開けます。
ハンドドリルでも良いのですが、ドリルの刃が細く折れやすいので電動式のミニドリルを使用します。
フラックスプリント基板の銅を酸化から防ぐために塗ります。
ソルダレジストプリント基板の配線面に塗り、余分なハンダが付かないようにします。




あまり道具を使用せずにプリント基板を作成する場合にも最低限以下の物は必要です。
プリント基板絶縁板に銅箔を張り付けてある物(配線パターンが描かれていないもの)
油性マジックインク 配線として残す部分をエッチング液からマスクするためのパターンを描くためのものです。
マスクパターンを使用する場合でもパターンの補修用に使います。
エッチング液に溶けないものを使用します。(サンプルを使い試してみる)
エッチング液塩化第二鉄の溶液。
パレット エッチング液を入れる器です。その中にプリント基板を入れ不要な銅箔を溶かします。
揺すりながら溶かすのがコツです。
クレンザ エッチングの終わったプリント基板のマスクパターンを除去するのに使います。
鍋、釜などを洗う台所用品です。
細いドリル 部品のリード線を通す穴を開けます。
部品のリード線の太さにもよりますが0.8mm位を使います。
フラックスプリント配線を酸化から防ぐための溶液です。

実はプリント基板を作成する上で一番難しいのはマスクパターンです。
上で紹介したマジックインクを使用する方法の場合、線が曲がってしまったとか、間違えて描いてしまった場合、その修正がやっかいで、慎重に描かなければいけません。
これは結構疲れます。
油性マジックもエッチング液に溶けてしまうものもありますので、試しに小さなプリント基板にマジックで線を描き、エッチング液で溶けないかを確認する必要もあります。せっかく描いたパターンがエッチング液で溶けてしまっては泣くに泣けません。

ということで、多少お金が掛かりますが、私はポジ感光剤を塗った基板を使用しています。