目次事例集カウントダウン・タイマー


カウントダウン・タイマー
部品説明




カウンター(74HC192)


分および秒のカウンターに使用しています。
このカウンターは加算・減算どちらにも使用できますが、今回は減算専用の使い方をしています。





7セグメントLEDドライバ(74LS247)


BCD(Binary Coded Decimal)で表される数字情報から7セグメントLEDの数字表示に変換するドライバICです。接地部が共通になっていますので、LEDはアノードコモンタイプを使用する必要があります。





クロック発振器(NE555)


1秒のパルスを発生させるための発振器です。





2入力NANDゲート(74HC00)


入力端子が2つあるNANDゲートです。1つのパッケージに4つのゲート回路が収容されています。
2つの入力端子が両方ともHighレベル(+5V)のときだけ出力がLowレベル(0V)になります。





4入力NANDゲート(74HC20)


入力端子が4つあるNANDゲートです。1つのパッケージに2つのゲート回路が収容されています。
4つの入力端子が全てHレベルのときだけ出力がLレベルになります。





インバータ(74HC04)


入力の状態と逆の状態を出力するインバータです。1つのパッケージに6つのゲート回路が収容されています。





7セグメントLED

分および秒を表示する7セグメントのLEDです。
分表示用には少し大きめのものを使いました。
分表示用は三洋電機製のSL−8139、秒表示用はSL−1199という品名です。
サイズは以下のようになっています。
    分表示用 : 33mm(H) x 22.7mm(W) x 9mm(D)
    秒表示用 : 18.8mm(H) x 12mm(W) x 8mm(D)
奥行きが1mm違うので、プリント板には分表示用のLEDを先に取り付け、後から秒表示用のLEDを分表示LEDと同じ高さになるように取り付けます。




可変抵抗器(周波数調整用)

カウントダウンをするためのクロック周波数を調整する可変抵抗器です。
右に回すと周波数が高くなります。(カウントダウン時間が短くなります)
測定したところでは以下のようになりました。
    1kΩ(左いっぱい) : 0.98Hz(59パルス/分)
    0Ω(右いっぱい) : 1.13Hz(68パルス/分)
カウンターを99分に設定した場合、タイムアウトするまで計算上ではそれぞれで以下のような時間になります。
    1kΩ(左いっぱい) : 101分(+1.6%)
    0Ω(右いっぱい) : 87分(−13%)
可変抵抗器には10の目盛りが刻まれています。99分の設定の場合、一目盛り約1.5分の調整になります。
抵抗値は小さい方が調整範囲を狭くでき、調整が容易です。(正確に合わせ易い)
ただ、調整範囲内で1秒に設定できるようにしないといけません。固定抵抗(R4)の値は通常入手できるものでは無理かもしれません。




継電器(リレー)


外部の装置を制御するためにタイマー動作中に無電圧の接点を閉じます。
リレーは小型のものですので、接点に流せる電流はあまり大きくはありません。(数百mA?)
ですから、大きな電流の装置を制御するためにはさらに外部にリレーを設ける必要があります。




ダイオード


リレーのコイルの電流が流れるとき、または切れるときの急激な電流変化により、コイルに高い電圧が現れます。このダイオードはその電圧からトランジスタを保護するために付けています。付けないとトランジスタが直ぐに壊れてしまう訳ではありません。




トランジスター(2SC1815)


NANDゲートの出力によりリレーを駆動するためにものです。
2SC1815でなくてもかまいません。手元にあったので、使いました。




サムホイール・スイッチ(BCDスイッチ)


分の設定を行うためのBCDスイッチです。スイッチは薄い円筒形になっていて正面から設定数字が見えるようになっています。また、円筒には小さな爪が付いていて、それを指で上げたり、下げたりして設定します。
今回使用したものはJAE社製のもので、以下のような部品から構成されています。それぞれバラで売られているので、必要な分を組み合わせます。今回は2桁の構成ですが、組み合わせれば何桁でも(10桁ぐらいが限界?)構成できます。

品  名型 番用   途
サムホイール・スイッチ本体31J02MBCDスイッチ本体(一桁分/個)
エンド・アッセンブリE 31 SM 両サイドのスイッチカバー(左右組)
一つのスイッチ構成で一つ必要
スペーサS 31 SMスイッチ間隔を広げたい場合に使用する

今回はスイッチ本体を2つ、エンド・アッセンブリを一組、スペーサを一つ使用しました。
この場合の大きさは 24mm(H) x 33mm(W) x 30mm(D) です。




コネクタ

タイマーの制御部と表示部は分離しています。その間をケーブルで接続しますが、片方をコネクタにした方が後で点検とか直す場合に便利です。今回は制御部側をコネクタで接続するようにしました。
    表示器用 : 18ピン
    BCDスイッチ用 : 10ピン
    電源用 : 5ピン




ケーブル

制御部と表示部との接続および制御部とBCDスイッチとの接続には多芯シールドケーブルを使用しました。
    表示器用 : 24芯(16芯でOK。)
    BCDスイッチ用 : 10芯
シールド部分は接地に接続します。
ケーブルの端はヒシチューブ(熱を加えると縮む)で保護しました。






端子


電源線、スタートスイッチおよびリレー出力を接続するために使用しています。
40ピン位が連続していますので、必要分をカットして使用します。




アクリル板(紫)


LEDは紫のアクリル板を通してみるとクリアに数字を見ることができます。デザイン的にもLEDが直に見えないのできれいになります。




表示部取り付けネジ


表示部はタイマーを取り付ける装置のケースに穴を開けて取り付けます。まず、ケースの外側にアクリル板を置き、取り付けネジとナットでアクリル板をケースに固定します。次に表示部本体をケースの内側から取り付けネジで取り付けます。本体とケースの間隔はナットの位置で調整します。






金属スタッド


プリント基板をケースに取り付けるために使用しました。
金属製である必要はなく、プラスチック製のものでもかまいません。




バイパス・コンデンサ


デジタル回路は矩形波を扱います。矩形波は周波数的には高い周波数成分が含まれています。急激に電圧が変化するということは高い周波数成分が含まれているからです。この高周波成分が回路の動作に影響を与えることがあります。ですから、電源回路には高周波成分をアース(0V電位)に逃がすように高周波特性の良いコンデンサを取り付けます。

積層セラミック・コンデンサ