目次PIC回路集リモコン


無線リモコン送信機 動作確認



送信動作の確認
    PICを搭載せずに送信機の電源を入れます。PICを搭載しないと、発振トランジスタのベースはPICにより制御されないので、連続的に発振をします。

出力トランジスタ(TR2)のコレクタに周波数カウンタを接続し、発振周波数を調整します。周波数の調整は発振コイルを伸ばしたり、縮めたりして調整します。私はFM放送の周波数と重ならないように約83MHzの周波数にしました。この周波数でなくてもかまいません。




周波数変動の測定
    今回使用した発振器の周波数安定性はあまり良くありません。電源を入れてからの周波数変動を測定してみました。

    周波数の測定は7分間行い周波数は82.985MHzから83.180MHzまで変化しました。変動幅は195kHzです。送信機は電源投入直後の変化が問題になります。送信機を動作させて受信機の制御が行われればよいので送信機を長時間動作させることはありません。通常は10秒以下の送信で終わるはずです。ちなみに、10秒での周波数変動は4kHzでした。この周波数変動はトランジスタに電流が流れることにより熱が発生し、その熱でトランジスタの静電容量(コンデンサ成分)が変化するために発生すると思われます。
    この周波数変動は受信機の周波数選択幅に関係してきます。4kHzの変動で受信出来なくなるような高選択度な受信機では問題になりますが、実際には4kHzずれてもあまり問題はありません。でも、受信機で受信する電波が弱い場合には影響が出ることもあります。



電源電圧変動による周波数変動の測定
    送信機は電池で動作させます。ですから、長く使っていると電池が消耗し、電源電圧が落ちます。
    電源電圧を変化させ、その時の周波数変動を測定してみました。先の周波数変動の測定でも分かるように、少しでも送信機を動作させると発振周波数が変化してしまうため、電圧を変化させたあと一度送信機を止め、しばらく時間をおいてから周波数の測定をしました。

    電源電圧を7Vから11Vに変化させた場合の周波数変動幅は16kHzでした。あまり大きな変動幅ではありません。これなら、多少電池が古くなっても動作するように思われます。過信は禁物ですが。


ディップメータによる発振周波数の確認


送信機の発振周波数は周波数カウンタで分かっているのですが、念のため、ディップメータで周波数のチェックをしてみました。これは後で、受信機の周波数調整にディップメータを使うので、ディップメータの試験を兼ねて確認しました。