目次CPLD入門


CPLDって何?



CPLD(Complex Programmable Logic Device)とはプログラム可能な複合論理デバイスです。直訳ですね。
CPLDはASIC(Application Specific Integrated Circuit)というLSI(Large Scale Integrated Circuit)の分類に含まれます。
ASICはエイシックと読みます。CPLDはそのままシー・ピー・エル・ディーです。


上面写真

下面写真

要はインバータ回路とかNAND回路とかレジスタ回路などの論理回路の組み合わせをプログラム言語で指定するとCPLDの中でその機能が実現できるわけです。
例えば、7400というICは2入力NAND回路が4回路内蔵されています。7404はインバータが6回路内蔵されています。これらは別々のICで、回路を構成するためにはプリント基板などを使ってそれぞれ必要なピンを配線する必要があります。
CPLDの場合にはそれらロジックの配線をICの中で行います。ですから、基板にICをずらっと並べなくてもCPLDによりすっきりとした回路を作ることができます。

ただ、CPLDも無限の容量を持っているわけではありません。また、ピン数の条件もありますので、過大な期待をしてはいけません。

以下にXilinx社のXC9500シリーズの中の一部について概略仕様を示します。
品 名ピン数仕様価格
XC9536-15PC44C44pin PLCC2機能ブロック 36マクロセル 800ゲート458円
XC9572-15PC44C44pin PLCC4機能ブロック 72マクロセル 1600ゲート629円
XC9572-15PC84C84pin PLCC4機能ブロック 72マクロセル 1600ゲート1,190円
XC95108-15PC84C84pin PLCC6機能ブロック 108マクロセル 2400ゲート1,858円

PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)
価格は2000年6月時点のヒューマンデータ社での価格です。

CPLDの便利なところは回路の内容をフラッシュメモリに記録しているので、何回も書き換えが可能なことです。XC9500シリーズでは約10,000回書き換えが可能だそうです。また、書き換え用のピンが専用に設けられているので、配線さえしておけば実際の回路に搭載したまま内容を書き換えることもできます。



CPLD以外でプログラム可能なロジックICとしてはFPGA(Field Programmable Gate Alley)があります。