目次
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事例集
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超高精度デジタル時計
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超高精度デジタル時計の作成
調 整
組立終わったデジタル時計の調整、確認ポイントを以下に示します。
電源の確認
テスター
などで出力電圧が
+12V出ていること
を確認します。
バッテリー充電電流の確認
バッテリー回路につないでいるダイオードと470Ωの抵抗器を組み合わせた部分で確認します。
470Ωの抵抗器の両端に約5Vの電圧が出ていればOK
です。バッテリーに対して約10mAで充電していることになります。
バッテリーは最初はあまり電気が蓄えられていませんので、この調整が済んで他の調整のためにAC電源をつないだり、切ったりするときは1本だけはずしてバッテリーから放電がされないようにします。
全ての調整が済んで連続的に動かすときにバッテリーを入れます。
TVチューナの調整
TVアンテナをつなぐのを忘れないで下さい。
周波数分割器に乗っているVR2を調整してテレビ受信局を選択します。
スピーカを付けている場合にはテレビの音声を聞きながら調整します。普段テレビのチャネルをボタン一つで選択するのになれているので、結構やっかいです。
受信チャネルは4から8位までと思います。その中で
良好に受信できる局を選択
します。
音がちゃんと聞こえていても映像がうまく受信できていない場合もあります。
本当は映像信号をオシロかシンクロで見るのが一番確実な方法です。私は
オシロ
で調整しました。
PLL発振器の調整
ここの調整には
周波数カウンタ
が必要です。
まず、TVのカラー・バースト信号に同期しない場合の発振周波数を調整します。水晶発振器による発振です。
3.579545MHzの発振と10MHzの周波数(PLL同期の電圧調整も含めて)を調整
します。
この調整はテレビからの映像信号が途絶えた場合の発振周波数になりますので、出来るだけ正確に調整します。
この状態で水晶発振子を手で触ると周波数が変化するのが分かります。(温度によって周波数が変わる)
次に、TVの映像信号をつなぎます。今度は
水晶発振子を手で触っても周波数が変化しなければOK
です。放送局からのカラー・バースト信号に同期した状態です。
これで正確な10MHzが得られたわけです。
周波数分割器の確認
出力の
50Hzの周波数を確認
します。
デジタル時計本体の確認
デジタル表示を確認
します。
電源を入れた時は表示部分がフラッシュしています。LOWスイッチ(ゆっくり更新)かUPRスイッチ(速く更新)を押すとフラッシュは止まり、時刻が表示されます。
12時間毎に表示色が変化(赤→緑、緑→赤)することを確認
します。
デジタル数字表示の中央の
秒表示LEDが1秒毎に変化し、表示色も数字の色変化と同様に変化することを確認
します。
デジタル秒表示の確認
デジタル時計本体の
秒リセット(SECスイッチを押しながらLOWスイッチを押す)をしたときに0秒表示になることを確認
します。
また、59秒から0秒に変化することも確認します。
秒のカウントアップはデジタル時計本体の秒表示LEDが点灯したときにカウントアップします。
59秒から0秒になるときデジタル時計本体の分表示がカウントアップすることも確認
します。
バッテリー・バックアップの確認
バッテリーを入れてしばらく充電させます。(10分位)
時計の時刻を一時的に合わせておきます。
10分位たったら、AC電源を切ります。数秒後に再びAC電源を入れます。
この時、先に
調整した時刻で時計が動いていればバックアップOK
です。
時刻表示がフラッシュしたら、バックアップされていませんので、バッテリー回路を調べます。
最後の確認
以上の調整、確認でデジタル時計は正確無比なものとなりました。
時刻を合わせ、バッテリーを入れて見やすい位置に置くだけです。
バッテリーの充電には時間が掛かります。ほっておけば充電しますので、気にすることはないと思います。