OPアンプ(TL082)を使用したのこぎり波形発振器を紹介します。 構成は三角波発振器と基本的に同じで、2個のオペアンプを使用しています。 上の回路図ではIC(1/2)がシュミット回路、IC(2/2)が積分回路です。 三角波発振器とは違い、積分回路でのコンデンサ充電時間は電圧が上がるときと下がるときで変えています。 ダイオードを使用してIC(1/2)の出力がプラス電圧のとき(積分出力電圧が下がるとき)は小さな抵抗値で急速に充電を行い、IC(1/2)の出力がマイナス電圧のときは逆に大きな抵抗値で徐々に充電するようにしています。 積分回路の出力波形がノコギリの刃のような形になります。 このような電圧はテレビの電子ビーム(走査線)の制御にも使われています。ブラウン管に映像を描くとき(画面の左から右に向かうとき)には比較的ゆっくりと電子ビームを移動させ、元に戻すとき(右から左に向かうとき)には素早く移動させます。 三角波発振器と同様に電源電圧はプラス電源とマイナス電源の両方が必要です。また、発振動作をするためにはR3>R4の条件が必要です。しかし、R3に比べてR4の値を小さくすると、出力電圧が小さくなります。R3とR4の値は近い方が良いです。同じ値の抵抗器を使用して発振しなければ逆にしてみても良いかもしれません。 上の回路図では確実に発振させるために値の違う抵抗器を使用しています。 |