PLLシンセサイザ発振器(MC145163)
MC145163に入力される比較周波数はSN16913により119.3MHzと混合され、14MHz〜16MHzになります。 位相比較周波数は10KHzですので、比較分周器の分周範囲は1400〜1600となります。 103のBCD指定は1に固定し、102のBCD指定は4または5を選択できるようにします。 102のBCDはビットで表すと0100または0101となり、20のビットを0か1に変更できるようにします。 101および100はBCDコードで0〜9を指定します。 以上の分周比指定により10KHz単位で200チャネルの周波数を指定できることになります。 電圧制御発振器(VCO)
C3とC4がコルピッツ回路の分圧用コンデンサになります。 C5、D1およびD2のコンデンサ成分で発振周波数を変化させます。 D1およびD2は可変容量ダイオード(バリキャップ・ダイオード)で逆方向電圧を加えるとダイオード自体の容量(キャパシタンス)が変化します。逆方向電圧を高くすると容量は小さくなります。
ダブル・バランスド・ミキサ(SN16913)
今回の場合、VCOの周波数133.3MHz〜135.3MHzと外部発振器の119.3MHzとを混合し、14MHz〜16MHzを出力するようにしています。 混合を行うと差分だけでなく加算された周波数(252.6MHz〜254.6MHz)も出力されます。 200MHz位の周波数はMC145163では対応できないので、14MHz〜16MHzが入力として使われます。
出力バッファ
出力バッファとして同じ回路を2つ設けています。片方は送信機用、もう片方は受信機用として使用します。 出力バッファにはFETトランジスタを使用しています。 FETとは電界効果型トランジスタで、入力(ゲート)に加わる電圧で出力電流(ドレイン電流)を制御することができます。通常のトランジスタはベースに流れる電流で出力電流を制御します。FETの場合、入力電流を流さなくて良いので、シンプルな回路構成にすることができます。 |