線材は回路部品同士、装置同士を電気的につなぐものです。
いろいろな線材がありますが、ここでは電子回路を組み立てる時に使うものを紹介します。
線材は大きく分けて単線とより線に分けられます。使い方が決まっているわけではないのですが、単線はプリント板上で部品をつなぐとき(ユニバーサル基板で回路部品をむすぶときとか、ジャンパ線など)に使っています。(動かないところ)
より線はやわらかく曲がるので、基板上で自由に配線をするときとか、出来上がった回路と他の装置をつなぐときとかに使っています。(このようなところに単線を使うと折れてしまうこともあります。)
プリント板の配線に使う単線は線径が0.32mmのすずメッキ線が便利です。太いとハンダがボテッと付いてしまいますし、細いと曲がりやすいので形がうまく決まらず、作業がやりづらいです。
回路基板内でより線を使って離れた部品を結ぶことがあります。この場合は被覆がついたより線を使うと便利です。被覆の色も何種類か用意しておいた方が便利です。同じ色で何本も使うと、どれがどの線か分からなくなってしまいます。
左の写真はいろいろな色の被覆をしたより線です。
0.12/7芯 PVC と言われるものです。
0.12mmの太さのすずメッキ線を7本 撚り合わせたものです。(細いです)
写真右のものは0.32mm径のすずメッキ線です。
ユニバーサル基板を使用したときの配線、ジャンパなどに便利です。
写真左は0.4mmのポリウレタン線です。コイルなどを作るときに使用します。
単線の中にはすずメッキ線以外にポリウレタン線(UEW:Polyurethane enameled copper wire)、ポリエステル(ホルマル)線(PEW:Polyester enameled copper wire)、エナメル線と呼ばれる茶色または焦げ茶色のものがあります。これは銅線に上記の塗料を塗り、絶縁させているもので、トランスとかコイルなどのように何重にも巻くときに使います。
エナメルにはハンダも付きませんので、ハンダを付けをするときには削ぎ落とさなければなりません。
ポリウレタン線はハンダ付けをすると絶縁物質のポリウレタンは溶けてハンダ付けをすることができます。
右の写真はプリント配線用の工具です。
鉛筆の芯のように先から銅線を出すことができます。
まず、最初の部品に線をハンダ付けして、次の部品のところまで順繰りに線を出しながらハンダ付けをすることができます。
線材の太さは0.2mmの単線です。
銅線は絶縁塗装されていますが、ハンダの熱で溶けてしまうので、ハンダ付けをそのまますることができます。
塗料はポリウレタンを使っていると思います。
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