目次事例集超音波警報機(2)


超音波警報機 (2) 部品説明



超音波センサー


超音波センサーとして日本セラミック社製のT40-16(送信用)とR40-16(受信用)という空中用超音波センサーを使用しています。
共振周波数は約40KHzになっています。

概略の仕様は以下のようになっています。

項目仕様
中心周波数(KHz)40
音圧レベル(dB)115 <
感度(dB)-64 <
外径寸法
(mm)
直径16.2
高さ12.2
リード間隔10.0


詳細の仕様は「空中用超音波センサ」を参照して下さい。


発振器用IC ( 555 )


タイマー、発振器によく使用されるICです。今回はCMOSタイプを使用しましたが、バイポーラタイプでもOKです。
送信タイミングパルスの発振、超音波周波数の発振、警報検出回路のゲートおよび出力回路に使用しています。

インバーター ( 4069UB )

このICは6個のインバータが収容されているCMOSのICです。
送信回路では主に超音波センサーのドライブ用に使用しています。

低雑音オペアンプ ( LM833N )

このICは低雑音オペアンプです。超音波の受信信号増幅用に使用しています。約60dB(1000倍)の増幅をするので低雑音タイプを使用する必要があります。NJM4580、μPC4570Cなども使用できます。

低電力オペアンプ ( LM358 )

このICは単電源タイプのオペアンプです。受信信号の検出用に使用しています。電圧比較器(コンパレータ)を使用することも可能です。

NANDゲート ( 4011B )


このICは2入力のNAND回路が4つ収容されています。SR−FFを構成することにより、超音波の到達時間の計測をしています。また、警報を出力する論理回路を構成しています。

+9V用 3端子電圧レギュレータ ( 78L09 )

+12V〜+30Vの入力電源から+9Vの安定した電圧を得ることができます。
最大出力電流は100mAです。

ICソケット

今回作成した装置ではICは全てソケットを使用しました。調整を順番に行うことが目的です。IC1は超音波周波数の調整時に取り外すことがあるので、ソケットに取り付けた方が良いと思います。
NPNタイプトランジスタ (2SC1815)

汎用の小信号増幅用NPNタイプのトランジスタです。
リレーのドライブ回路に使用しています。
汎用の小信号用NPNタイプトランジスタでコレクタ電流が100mA以上のものであれば、他のトランジスタでもOKです。

ショットキー・バリア・ダイオード ( 1SS106 )

受信した超音波を検波するために使用します。超音波周波数は約40KHzなので高周波特性の良いダイオードを使います。

スイッチング・ダイオード ( 1S1588 )

送信パルスのマスクおよびリレーの逆起電力によるトランジスタ破壊を防止するために使用しています。
特殊な物ではありません。
リレー ( G5V-2 )
警報を外部に出力するためにリレーを使用しました。
オムロン社製のG5V−2で、駆動電圧がDC12Vのものを使用しました。
接点は二組あり、各々以下の仕様です。

125V AC : 0.6A
110V DC : 0.6A
 30V DC : 2A


抵抗器

抵抗器の許容電力は1/8Wを使用しています。
半固定抵抗器

これは小型の半固定抵抗器です。
超音波周波数の調整に使用しています。

セラミック・コンデンサ

これはディスクタイプのセラミック・コンデンサです。
高周波特性が良いので超音波増幅のカップリングコンデンサ(直流をカットして交流は通す)として使用しています。
積層セラミック・コンデンサ

バイパスコンデンサなどに0.1μFを使用しています。比較的大きな容量のものでも小型です。
他にも高周波回路にも1000pFを使用しています。


電解コンデンサ

555タイマーの時間と出力回路の保持用に使用しています。
電極に極性があるので、取り付けるときに間違えないようにします。
プリント基板


片面用の感光ポジプリント基板をエッチングしてプリント基板を作りました。
左側が送受信部用、右側が検出部用です。

配線端子

電源の配線など外部部品との配線端子に使っています。2列のものは超音波センサーを取り付けるために使用しています。
スタッド


装置をケースに取り付けるために使用しています。また、接地のために金属製のものを使用しました。
ケース

送受信部と検出部を別のケースに入れました。
TAKACH社製のYM-100を使用しました。
高さ:30mm、幅:100mm、奥行き:70mm
可変抵抗器

警報検出をさせる距離の設定を行います。
この可変抵抗器はケースの内部に設置し、ドライバーを使って調整するようにしました。
警報距離が不用意に変わらないようにするためです。
装置接続ケーブル/コネクタ

送受信部と検出部とを接続するケーブルとコネクタです。
背面パネル

背面に名称などを書いたパネルを付けました。
OHPシートにカラー印刷したものです。
文字が見えるように白い紙を挿みました。
LED

警報動作が分かるように警報出力時にLEDを点灯させています。
出力端子

警報機で障害物が無くなったことを検出した結果を外部に出力するための端子です。
リレーの接点(無電圧)が出力されます。
電源コンセント

電源を装置に接続するためのコネクタです。
ACアダプタのプラグと同一のサイズを使用する必要があります。
ACアダプタ

AC100VをDC12Vに変換するための電源アダプタです。


ケースを置いたときケースに傷が付かないようにするための足です。
端子カバー

配線の接続部分を保護するカバーです。
内部の回路なので、触ることはないのですが、見栄えが良いので使いました。
ツマミ

警報距離設定用のツマミです。可変抵抗器の軸の太さに合ったものを使用する必要があります。