目次オリジナル・プリント基板の製作プリント基板作成の工程





プリント基板の配線部分の銅箔がエッチングで溶けないようにするためにマスクパターンを使用します。
マスクパターンは油性マジックインクなどで描いてもよいのですが、今回の紹介では透明なフィルムにプリントしたマスクパターンを使用します。



マスクパターンの固定

ポジ感光基板をクランプ装置に感光面を上向きにして置き、その上にマスクパターンのフィルムを重ねます。
マスクパターンの位置を慎重に合わせ、マスクがずれないように注意しながらクランプ装置のガラスで固定します。



パターンの焼き付け

蛍光灯を使用してパターンの焼き付けを行います。
プリント基板、マスクをセットしたクランプ装置を蛍光灯の下にセットします。
太陽の紫外線は非常に強く、日中の場合では2分位で露光が完了します。
蛍光灯の場合は紫外線は弱いので、約20分位の露光時間が必要です。
露光時間が短い場合には、現像時間が長くかかります。

露光中



感光剤の現像

マスクパターンの焼き付けが終了した基板を感光剤の現像液に入れ、不要な感光剤を取り除きます。
紫外線が当たった部分は現像液に溶け、下の銅板がむき出しになります。
紫外線の当たらなかった部分は現像液には溶けず、マスクパターンとして残ります。
このマスクパターンは銅を溶かすエッチング液にも溶けません。
今回の場合、現像時間は約3分でした。
現像時間は、プリント板の大きさ、感光剤を溶かす面積によって変わります。

この時点でマスクパターンを入念にチェックします。
マスクパターンが切れている場合はレジスト・ペンで補修しておきます。
パターンが隣と付いてしまっているときにはカッターナイフなどで削り取ります。

現像液はエッチング後にマスクパターンの感光剤を除去するのに使用しますので、捨てずにとっておきます。