目次PIC回路集電波時計


電波時計 製作工程

プリント基板の改造

キットに含まれているプリント基板を若干改造しました。改造箇所はタイマー3および4の動作表示用LED回路です。

タイマー3および4の動作表示用LEDの改造

改造前、LED7は正分表示用、LED8は正時表示用のLEDでした。TM3およびTM4の動作信号はRA2およびRA3に出力されていますが、LED表示回路はありません。
そこで、LED7をTM3の動作表示用に、LED8をTM4の動作表示用に改造しました。
当然、正分および正時のLED表示は行えませんが、私の場合には表示する必要はありません。

U3(PIC16F873)のpin13およびpin14のパターンをカットします。これらの信号は正分および正時信号です。
本当はLED7およびLED8に近い箇所でもパターンをカットしたかったのですが、既搭載部品の関係でPICに近いほうだけにしました。高周波信号が乗るわけではないので問題はありません。
U3(PIC16F873)のpin4とLED7のアノード側およびpin5とLED8のアノード側をジャンパ配線します。

電源およびRS232C回路の改造 ( 不要な改造でした )
    製作の当初は受信回路と表示処理回路を2段重ねにして、ケースに納める予定でした。しかし、受信回路は非常にデリケートで、周囲の電波雑音やバーアンテナの方向により受信状況が変化します。結論としては時計本体のケースと受信機用のケースを分け、ケーブルで接続する方法としました。
    以下の改造は受信回路と表示処理回路を2段重ねにする際に行った改造です。2段重ねにするため、表示処理基板の電源およびRS232C回路をつぶしました。
スタッドを取り付けるために開けた穴です。受信基板の穴に合わせたため、丁度電源回路の上になってしまいました。こちらはもう片方のスタッド用の穴。RS232C出力回路の上です。そのため、既搭載のRS232C用のIC(U5)を取り外しました。
電源回路には+5Vのパターンがあります。スタッドを取り付けたときにショートする恐れがあるので、電源回路に行っている+5Vのパターンをカットしました。
パターンをカットした部分は腐食を防ぐためにフラックスを塗ります。
RS232C回路にはPICから信号線が接続されています。RS232C用のIC(U5)を取り外したので問題はないのですが、念のため、RS232C回路に接続されているパターンをカットしました。



部品の搭載
受信回路の部品を搭載した状態です。基板の改造はありません。一部の使用しない部品は搭載されていません。
表示処理回路の部品を搭載した状態です。数カ所のパターン改造を行っています。外部に取り付ける部品等、一部の部品は搭載されていません。



正面パネルの作成
LCDのバックライト用の抵抗器を取り付けます。
LCDのプリント基板裏面のR9に100Ωの抵抗器をハンダ付けします。キットには1/6Wカーボン皮膜抵抗器が添付されていますが、今回はチップタイプを使用しました。
あと、J3の端子をハンダで接続します。J3の端子は半円形のパターンが向き合っているので、ハンダでパターン間を接続します。
J3の形状

LCD、スイッチ類、LEDを搭載するための基板を作ります。基板に部品を仮搭載して、正面パネルに必要な穴を開けます。

TM OFF、MENU等のスイッチを載せる基板をベースにし、LCD、LED等はサブ基板を作って高さを調節しています。

正面パネルにシールを使用して名称を書きます。
LCDを基板に取り付ける高さを調節するために絶縁タイプのワッシャを数枚重ねました。LCDのプリントパターンが取り付け部の近くにあるので、絶縁タイプのワッシャを使った方が安全です。

TM1、2、3、4のLEDはサブ基板に搭載し、LEDの先端が正面パネルから若干出る位置でサブ基板にハンダ付けしています。
基板に各部品を搭載した状態です。RXおよびSECのLEDは正面パネルに直に搭載するので、基板には搭載しません。
正面パネルに各部品を搭載した状態です。
TM1、2、3、4のLEDは各LEDが点灯したときの灯りが他のLEDに影響しないように黒い紙で筒をつくり、光の漏れを防止しています。正面パネルをケースに仮取り付けした状態です。



ケーブルコネクタの作成
    受信機と表示処理装置を接続するケーブルとしてはLANケーブルを使用します。そして装置側のコネクタにはRJ-45を使用しています。
ケースに取り付けるタイプのRJ-45コネクタが入手出来なかったので、壁に取り付けるタイプを加工しました。パネルのコネクタ取り付け部を切り取り、固定用のネジ穴を開けます。



背面パネルの作成
背面パネルには電源コネクタ(入力、出力)とLANケーブルコネクタを取り付けます。LANケーブルは受信機との接続用でEthernetに接続してはいけません。
各コネクタを取り付けた状態です。
背面パネルの内側です。
ケースに取り付けた状態です。








リレー取り付け金具の作成
    今回使用したリレーのソケットは板に開けた穴に固定する形状のため、1mm厚のアルミ板を使用して固定金具を作成しました。
最初にアルミの板を折り曲げます。穴を開けてからでは角を曲げるのが難しくなります。専用工具があれば別です。
リレーを金具に取り付けた状態です。








配線

フロントパネルの配線をした状態です。
配線の長さは若干余裕を持たせています。
各ユニットをケースに取り付ける前に位置を確認します。
リレー回路の配線の状況です。フロントパネルをケースに取り付けた状態です。
受信機回路への接続コネクタ配線をした状態です。電源部分の配線です。
受信機回路の配線です。
表示処理回路への配線とTCO用LEDの配線だけです。
受信機回路のケースには送信局の方向を表すラベルを貼りました。