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バックアップ電池
停電とか時計を移動する時などAC電源が切れたり、切ったりします。再度電源を入れたときに時刻を調整し直すのは面倒です。
そこで、AC電源が切れても充電式バッテリーで時計回路を動作させるようにしました。
小型のニッケル・カドミニューム電池を使用しますので時計全体をバックアップするとすぐに電池が無くなってしまいます。バックアップするのは時刻をカウントする部分のみとし、TVチューナ、表示器部分はバックアップしません。
TVチューナも止めてしまいますので、その間は放送局の高精度周波数に同期することは出来ません。でも、それほど長い間止めるなければ時計の狂いは問題はありません。
だいたい10時間ぐらいバックアップできます。
バッテリーの充電
今回のようなバックアップ用途でニッケル・カドミニューム(ニッカド)電池を使用する場合の充電はトリクル充電を行います。これは少ない充電電流で長時間掛けて充電をする方法で、過充電になることを防止します。
充電電流は0.033CmA以下で行います。Cは電池の公称容量で今回使用した電池は700mAhですので、
0.033×700=23mA以下の電流で充電します。
ニッカド電池は1個が1.2Vで、6個を直列にして使用しますので7.2Vになります。AC電源から作る電圧は12Vですので、470Ωの抵抗を通して充電すると(12V−7.2V) ÷ 470Ω ≒ 10mA の充電電流になります。
抵抗器の電力容量はI2Rですから(0.01A)2×470Ω=0.047Wですので1/8Wの抵抗器でかまいません。