矩形波発振器 CMOSタイプの論理インバータを使用した矩形波発振器です。言葉がややこしいですが、ここで言っているインバータは論理ICのインバータなので交流変換器のインバータと区別するために論理インバータと言います。発振器の出力は論理インバータを通してドライブ回路に接続しています。交流の逆位相を作るために論理インバータにより逆相の矩形波を作っています。使用しない論理インバータ回路の入力は接地に接続して悪影響しないようにします。 論理インバータを使用した発振器の動作については「矩形波発振器(2)」を参照して下さい。 発振器用の抵抗値およびコンデンサは以下のようにしました。可変抵抗器で50Hzまたは60Hzに設定できるように計算しました。実際の回路では部品の誤差があるので、目安として計算します。
実際の回路で測定すると下限周波数が43.6Hz、上限周波数が76.6Hzでした。 FETドライブ回路 発振器の出力は0V-5VのTTLレベルなので、FETを駆動するための0V-12Vの振幅にします。特殊な回路ではありません。 パワーMOS FETスイッチング回路 今回のインバータのメイン回路であるスイッチング回路です。パワーMOS FETを使用したC-MOS FET回路で構成しています。C-MOS FET回路を2組使用し、逆位相で制御します。 入力のレベルが逆になるとTR3およびTR6がOFF状態、TR4およびTR5はON状態になります。そのためトランスに流れる電流は先の場合とは逆になります。 発振器が停止すると上記のいずれかの状態が保持されてしまいます。そのため、トランスの2次側に大きな電流が流れます。 保護のためにフューズを付ける必要があります。 MOS FETおよびC-MOS回路については「C-MOS FETの動作原理」を参照して下さい。 +5V電源回路 +5V用の3端子レギュレータを使用した回路です。IC1を駆動するためだけなので100mAのものを使いました。 |