目次電子回路工作素材集+30V電源


+5V→+30V 電源装置 特性評価


今回作成した電源の特性を測定してみました。出力電圧は負荷の変動でかなり変動します。負荷変動の少ない回路で使用する必要があるようです。



発振周波数の変化による出力電圧の変化

VR1により発振器の周波数を変化させたときの出力電圧の変化を測定しました。共振周波数である2,140KHzで出力電圧が最大になります。約50Vの出力電圧が出ます。
共振周波数以外にも出力が上がる周波数があります。共振周波数の1/3、1/5の周波数がこれに当たります。この周波数でも共振はしていますが、真の共振状態ではないので、出力電圧の安定性は真の共振周波数の場合よりさらに安定していない状態ですので、使用しない方が良いと思います。試しに測定してみましたが、安定性は良くありませんでした。




負荷の変化による出力電圧の変化

出力に接続する負荷を変化させたときの出力電圧の変化を測定しました。共振周波数および共振周波数から外れた周波数での特性を測定してみました。結果としては電圧の安定度としては共振周波数でない方のが安定していました。50Vもの電圧が必要ない場合には、共振周波数から少しずらした周波数で使用した方が良いと思われます。







入力電圧の変化による出力電圧の変化

今回の回路は+5Vの安定した入力電圧を前提にしていますが、入力電圧を変化させた場合の出力電圧を変化を測定しました。入力電圧の変化範囲はIC(74HC14)の動作条件にもかかわりますので、広範囲な変化はさせられません。±0.5Vの範囲で変化させました。発振器の周波数は+5.0Vの入力電圧で共振周波数にし、無負荷状態で測定しました。入力電圧を変化させると発振周波数も変化するので、電圧を高くしても出力は低下します。

+5.2V位までは+5.0Vの入力電圧の時よりも出力電圧は高くなっています。発振周波数が変化しない場合には入力電圧が高くなれば出力電圧も高くなります。+5.2V位までは発振周波数は共振周波数から大きくずれていないので、入力電圧が上昇すると出力も上昇する特性を示します。しかし、さらに入力電圧が上昇すると発振周波数と共振周波数とのずれが多くなり、出力電圧は低下することになります。