目次
→
電子回路工作素材集
微分回路
この回路は矩形波の入力信号からパルス状の信号を作るときに使用します。
回路間の直流的な関係を切るため(直流カット)にもこの形の回路が使用されます。その場合、矩形波の信号は歪みを生じます。また、アナログ信号の場合、コンデンサの容量によって出力される電圧は変わってきます。入力信号の周波数が低いほどその影響が出ます。
使用例:
車速検出装置
の電圧変換回路など。
上の写真は以下の条件のものです。
周波数
:
50Hz
C
:
0.22μF
R
:
10KΩ
入力に電圧が加わるとコンデンサ(C)に電荷が溜まり始めますが、電荷が溜まるにつれてコンデンサに流れ込む電流は減少します。
コンデンサ(C)および抵抗器(R)を流れる電流の変化は以下の式で求められます。
i = (V/R)e
-(t/CR)
i
:
時間と共に変化する電流(A)
V
:
印加電圧(V)
R
:
抵抗値(Ω)
C
:
コンデンサ(F)
e
:
自然対数の底(2.71828)
t
:
充電開始後の経過時間(秒)
CR
:
時定数(C×R)
抵抗器(R)の両端に加わる電圧の変化は以下の式になります。
iR = V[e
-(t/CR)
]
上の式をグラフで表すと以下のようになります。